2日間の自由

2016.7月31日。 初めて金沢新幹線に乗ってみました。きっかけは、親しくして頂いている「東本願寺・法主裏方」大谷

祥子さんのお誘いを受けて、金沢で行われる「飄逸の本願寺上人・大谷句佛」の講演を聴く為でした。語り手は哲学者・宗教学者、

山折哲雄氏。大谷句佛上人は、祥子裏方のご主人、大谷暢順氏のおじい様に当たる方です。 東本願寺を率いる宗教者であった一方で、生涯に2万句の俳句を遺した俳人であり、我が恩師・池内友次郎の実父、高濱虚子の愛弟子でもあられた。

句佛師のことは、その魅力的な俳画のお軸を通して以前から存じ上げていて、興味は持っていたのです。

しかし本願寺お上人の、そうした「趣味人」の一面に深く触れるチャンスもなく打ち過ぎていました。

 

私の師匠・池内友次郎は、高濱虚子の次男としてお生まれになりましたが「自分は新しい世界で」と若くしてパリに学び、日本に

初めてフランス風儀の音楽理論を伝えた人です。

彼自身、相当なレベルの俳人でした。

 

そんな師匠に、音楽上しごかれまくった青春でしたが、レッスンの合間の「問わず語り」にしばしば父上が登場したお蔭で、

私は一度もお会いしたことのない俳句界の巨星・高濱虚子を何だか親しい方のように思い描いてしまうのです。

 

友人に「ハイキングに行かない?」(俳句ing・だった!!)と騙されて始めた私の俳句歴も25年を越え、ますます俳句の

重みも、楽しさも解って来た所。

そしてたまたま、月例の京都・大阪・博多への仕事旅にくっつけられる日程であったことも幸いして、出掛けることにしたのでした。

 

 金沢は、オニのように働いていた現役時代、仕事を頼まれると実に行き難い街でした。汽車の便はよくないし、飛行場からも

遠い。行ってみれば大変魅力的な街なのに、さっと行こう、と思えない街だったのです。しかし、新幹線の威力というのは

スゴイ。東京からたったの2時間半!! 驚きましたねぇ。とても近くなった気がします。

 

講演は素晴らしく面白くて、ノート5ページが埋まる内容の濃い2時間。エラい学者さんの話は、大方つまらない、解り難い

もの、という気持ちはあったのですが、山折氏はまったく違いました。とても内容が濃く、しかも解り易いのです。

 

大満足で懇親会に臨みました。いろいろな方とお話をし、藝大の後輩にあたり、筝曲演奏家でもあられる祥子裏方のお弟子さん

(当日、合奏した)が、私の同志社で教えた学生の従妹である事が解ったり、「世間は狭いわねぇ」で盛上がって。

誠に充実の一日でした。

 

さて、翌日。かねて行ってみたいと念願していた、真宗・北陸の拠点「吉崎御坊」を訪ねました。ここは本願寺八世・蓮如

上人が、京都での諸事情からこの地へ来て伝道に務めた土地。北陸一向宗発祥の地となった所です。記念館の展示、ご説明も

面白く、上人の書を拝見出来たのも眼福でした。

 

とても交通の便が限られている土地なので、周遊バスを逃しては大変です。時間を気にしながらですが、「北前船記念館」を

見学。 江戸時代の水運の重要さを感じました。

 

「JR加賀温泉駅」から特急サンダーバードに乗って京都へ。 ここでは、久し振りの同志社時代の元学生や、京都の個人的な

古い弟子と久々の「女子会」!こういうのんびりした時間の何と美しい事。普段は動き回っても、仕事しかしていないのですから。

 

わずか2日間でしたが、とてもいい「命の洗濯」になりました。 歴史の教科書で習っていても、その土地を訪ね、その土地の

空気を吸って見る、考えることがとても大事なんだ、と改めて思いました。   2016.8.5. 記

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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