ある音楽高校の卒業演奏会・聴いて来ました

 2013.4.21. 桐朋学園高校(音楽)の卒業演奏会を聴いて来ました。一度行こう、と思いながらなかなか具体的なきっかけがなかった。が、今年はちょっと縁がありました。というのは、私のところに「和声と分析を学びたい」と通って来る青年が出演するから聴いてくれ、と切符をくれたのです。

 ここ数年、高校終了で日本を飛び出す音楽学生が増えています。日本の大学の学費が外国に比べて極端に高いことも関係しているでしょう。
まぁ、大学を日本にするか、外国に求めるか、はお金の問題がすべてでないのは当然ですが、それも大きな「選択の配慮項目」ではあるのでしょう。そうした青年の一人と勉強していて、いろいろと私には新鮮な発見があった。そこで、彼の学ぶ学校の、(元より優秀な子が集まる・と評判の)その中でも選ばれて「お披露目」に出て来るのはどんな子たちなのか、興味があったのです。

ピアノ    8名
ヴァイオリン 5名
チェロ    1名 という布陣。

やはり自分が弾く楽器に興味を持ちますが、8名中1名を聞き逃してしまった。ホンの少しの遅刻が仇となり、ロビーのテレビで聴くことになりました。なかなかコクのある演奏に聴こえましたが、これはコメント出来ません。

残る7人中、私にはっきりアピールしたのは2名。ことにも一人の
青年の演奏は心に沁み入りました。 私の関わる青年も大変素敵な
演奏を聴かせてくれて、出かけた甲斐がありました。
残る人々に感じたことは。 「ウン、上手い。確かにうまい。18歳でこのテクニックは大したものだ」と、感心はするのですが、その次に「それがどうした!」と言いたくなる。
「それはひどいじゃないか。このテクニックを身に着けるのがどれほど大変な事か、解って言ってるのか!!」という
憤激の声が耳元で聞こえるようですが。

 
 又、「曲が大き過ぎる」と感じた人が何人か。ショパンのソナタ
なんていうのは、18歳で弾きこなすには、あのテクニックを以ってしてもなを、難題なんだなぁ〜と思ったことでした。
しかし、通過地点として、18歳でこれを弾いておくことには十分な価値がある。それはご本人も、指導なさっている先生も充分ご承知なのだろうと思います。
弾いた人を云々するのではなく、「曲の大きさ・深さ」を改めて再認識したことでした。

ヴァイオリンに一人、群を抜いて上手い人がいました。
この人は、外国の大学への進学が決まっているとか。なるほど、と感心。音の艶、フレーズの見事なまとめ方、「音楽を語る力」の豊かなこと。楽しみな若者です。

 ここ何年か、音楽会通いの頻度が落ちて来ていました。
しかし、今回若鮎たちの素敵な「今」を聞かせてもらって、もう少し
「今」を生き、伸びてゆく力に満ち満ちた、若い人の演奏に出会う努力をしなくては、としみじみ思いました。

素晴らしい春の一日!